病名 恋煩い

いらなくなって捨てた傘

まぁ、僕には関係ないけど。

ネットで知り合って、恋仲になるなんて馬鹿馬鹿しい。そう斜に構えている時期があった。 小さい頃なんて、誰が好きかとか言うのは妙に気恥ずかしさがあった。 だからこその照れ隠しだったのかもしれない。 毎日、なんでもない事を話していた。 バイト終わり…

まぁ、僕には関係ないけど。

君さ本当にいつも女運ないよね笑 僕もだけど。 お互い振られる度に慰め合う関係だった。 付き合っては別れを繰り返して お互いに今回は〜なんて話していた。 お互いに嫌いなとこがたくさんあった その度にこう言うところがなんて 子供みたいにTwitterに書き…

まぁ、僕には関係ないけど

初めて恋をしたらしい。 サッカーが好きで、クラブチームの大会で知り合った。 彼女は、ボランティアで来ていたらしい。 大会の休憩時間で偶然見かけて自分から話しかけた。 あの、ここ関係者しか入れないですよ? え、ここ関係者しかダメなの? ん〜お願い…

貴方へ向けて

もう二度と会えない人が増えていく。 それも、二十代になってから。 後になってから気づく、その繰り返し。 最後は呆気ないものだったりする。 またねと言った後とか あの時した約束とか これで会うのは最後と尋ねた後とか 既読がつかないままのメッセージと…

暇が愛を煮詰せるのです

全ての女はメンヘラである。 メンヘラ女子の大好物は 愛されている実感である その物差しは何を得たかよりも 何を失ってきたかである 最も分かりやすいものが時間である。 休日の自由な時間をどれだけ失ったか 友人達との時間を自分に使ってくれたかである。…

泣いた赤鬼

一目惚れだった。 理由はちっぽけで 笑顔が素敵だった。 ただ、それだけだった ただ、それが叶わぬ恋だと知っていた 僕と貴方では種族が違うから。 鬼がどんなイメージを持たれているか知っていたから。 でも、どうしても 1回でもいいから話をしてみたかった…

1番目になれなくても

貴方の1番目になりたかった 1番目を取らなければ2番目には意味が無い なんて言葉をよく耳にします 2番目は実はどこにでもある 2番目に好きな場所 2番目に印象に残ってること 2番目に忘れたいこと 2番目に好きになった人 1番になりたかった 1番目になりたかっ…

講義でよく隣に座る君の話

「好きな人がいる」と君は言った いつもの世間話みたいに まるで次の授業は何だっけと ふわっと軽い口調でなにげなく そんな素振り少しも見せなかったのに。 心が砕かれた夜、貴方の親友にLINEを送った。 しかしそんな話は初めて聞いたという。 一体どんな子…

恋をする魔法少女のお話し

不思議な力を使うと体が人間のモノとは徐々に離れていく女の子。 好きな人は不幸体質でだから私がなんとかしてあげなきゃで。 私が私が 私が私が。 どんどん見た目が私じゃなくて人とは離れていく。 最後くらいは好きな人の手で終わりたくて でもこんな体じ…

執着した女に死ぬほどあっさり捨てられたい話

煙草の似合う女だった セミロングの黒髪 ピアスだらけの体 低く焼け付いたような声 薄い夕焼け空みたいな唇 強気に見えて弱音しか吐けない貴方を 貴女に憧れて吸い始めた煙草は未だに慣れないけれど、貴女と一緒に夜空の下で吸う煙草は特別美味しかった。 覚…

下書き

「あ」「また喫煙所にお戻りですか。いつになったら成功するんですか?先輩」 「次よ次これで最後だから」「それ何回目ですか」「16回かな。そういえば結婚するんだって」「あれ先輩に言いましたっけ僕」「君の彼女さん、朝から大騒ぎだったのよついに結婚す…

今に比べたら

「明日はどうする?良かったら私貴方と行きたいカフェがあるんだけど」 「あ、ごめんね。明日は友達と予定があって」 「ううん!そうだよね。お友達と楽しんで来てね」 私は友達と遊ぶ予定断ってここにいるのに 会いたいって思ってたのは私だけだったんだね…

死期望む

貴方が居なくなり、1年がたった。 夏には桜を夏には海を 秋には紅葉を冬には雪を見ながら また変わらぬ日々を過ごす 変わってくれない日常を 貴方の後を追えない私を 相談事や悩みを 時が経てば忘れるよ と優しく言ってくれた貴方へ 忘れるなんて私には出来…

不老不死

「お疲れ様、これで今回も終わったよ」 僕の体は15歳から成長をしていないらしい 【らしい】とついてるのは僕には記憶がないからだ。 どうやらこの不老不死の実験にはまだ、未完成な部分があるらしく 同時に記憶処理の薬も打たないと、ストレスに耐えきれな…

付き合いたいは唯の性欲

彼女は何よりも可愛くて 彼女は何よりも素直でいて 彼女は何よりも大切で 出会いはきっと運命で この思いは間違いではなく 高まる鼓動は恋の証明 あの笑顔を向けられたい 私を頼って欲しい 自分の隣ににいて欲しい なんて言うけれど 結局全部ただの性欲 可愛…

シンデレラになりたかった

囁かな恋だった 春の木漏れ日のように 眩しくてくすぐったい様な恋だった けれど御伽話のような恋をするには 私はもう随分大人になってしまっていて。 好きという気持ちだけでは上手くは行かない 私はアイドルにはなれなかった 白馬の王子はいなかった 可愛…

残愛

心中しない? そう言った君は優しく壊れ物を触るかの様な手つきで私な頬を撫でた 「自死を選ぶと一生苦しむらしいのだけれど大丈夫?」 何処かで聞いたことがあると言葉を投げた 「貴方が一生ならそれも悪くは無いのかもね」 そう微笑んだ貴方は私を最後の相手に…

相変わらず 愛変わらず

相変わらずですね。 どうしようも無い性格も、タバコも辞めれてないようで安心しました。 変わったのは年齢ぐらいでしょうか? 貴方へ吐いた言葉 死ねない貴方への 誰よりも死を望む貴方への 貴方は気にする素振りも見せずに 煙草に火をつける。 あぁ、今も…

Q&A

Qいつ貴方ともう一度話すことができますか Aあなたが私の不幸を祈らなくなった時に Qいつ貴方ともう一度会うことができますか Aあかたが私の夢を見なくなった時に Qいつ貴方ともう一度無駄な時間を共有できますか Aあなたが私の名前を呼ばなくなった時に Qい…

努力とは

努力は宝くじと同じである。 知り合いが昔そんなことを言っていた 買わなければ当たらないし 買ったとしても大抵は当たらない。 投資を重ねれば当選確率は上がるけども 当たらないものは当たらないし。 少しの投資で当たる時もある。 最終的な要素は運である…

雨の日のお話

蛇口を捻ったかのように大粒の雨が降る。 いつも君は息を切らして 「なんで、毎回天気予報見てるのに忘れるの?」 ちょっと呆れた様子で訪ねてきたね。 「ごめんごめん、お詫びにさ今度ご飯奢るから」 君に迎えに来てほしいからなんて言ったらなんて反応をす…

何も変わらないお話

貴方のいない人生で 今日も下手な生き方をしている それでも夜は開けるし朝日は昇る 食べるものはちゃんと美味しいし 力強く咲く花は綺麗だし 数少ない友人との何気ない会話は楽しかった 貴方がいないだけで 私の繰り返してた毎日は変わらなかった 変わって…

クリスマスプレゼントのお話

私は口紅が嫌いだ。 貴方から口紅を貰った。 「僕と会う時だけつけてね」 との事らしい。 日に日に減っていくのが楽しみだった。 自分では買わない様な色だったので、どんな服と合うのか試行錯誤する時間が好きだった。 好きだった。 だけど今はもうつけるこ…

青春の終わりのお話

「ねぇねぇ、そういえばね。私彼氏出来たの」 僕の青春は静かに終わった。 明日の授業がダルいな〜って話していたのに 唐突に終わりを告げられた。 「え〜ウケる、誰々?ググるわ」 「もぉ、違うよ現実現実4組の、、、」 頑張りなよ。 応援してるよ。 とか在…

寒い星空の下でのお話

「ねぇねぇ、これどうかな可愛い?」 この頃、君は急に可愛くなった。 すっきりと切った栗色の髪。 揺れるたびにきらめくピアス。 今までだったら選ばない派手な服 目が合うとすぐに逸らすその仕草が僕の心をくすぐった。 「最近変わったよね」 やっと二人に…

親友と結婚式のお話

「ごめん!ほんっっっとごめん!今起きた!10分だけ待って!ね?お願いします!!!」 返事をする間もなく、扉は閉まった。全裸にタオルケットを巻いていただけだった。 水で濡れているわけでもないのに。 玄関には見慣れた男性物の靴が。 目の焦点が合わな…

喫煙所で失恋をしたいお話

最初は。「ライター貸してくれません?」っていう会話から始まるんだけど、そのうち毎日見かけるから。 仕事は? 何歳? へ〜私より一個下なんだね。と話題がどんどん進んでいて。 君は彼女とかいるの?みたいな話題が進んでしまった時にはもう死ぬほど好きに…

後ろ姿しか私には見えないお話し

「また俺の後ろ姿かいてるし」「ほら、振り向くなよモデルさん」 「ただで練習に付き合わされるのか。一枚くらい絵をくれよ」「一枚二万な」「ぼったくりだろ・・・」 「つか正面のほうがよくね、俺そっちむくよ」「いや、いい。後姿のほうが好きだし」 あんた…

まだ未練を捨てきれないお話し

今年のもう夏も終わって。 日差しはまだ痛いくらいだけど 吹く風は心地良い涼しさで、それが辛かった。 いっそのこと涙も貴方への気持ちも乾くくらいに暑い日ならどれだけ良かったか。 どれだけ、良かっただろう。 ベランダに出て煙草に火をつける。 煙を吸…

私の幸せに貴方がいないお話

気持ちの良い朝だった。 夏の暑さと湿気が消えていく夜の空気の中で 好きなお酒を飲んで。 好きな音楽を聴いて。 好きな煙草を吸う。 好きな人の声を聞く。 私はこれが一番好きだった。 一番好きなはずだった。 大好きな時間だった筈なのに 手の届く距離に声…