病名 恋煩い

いらなくなって捨てた傘

喫煙所で失恋をしたいお話

最初は。
「ライター貸してくれません?」
っていう会話から始まるんだけど、そのうち毎日見かけるから。

 

仕事は?

何歳?

へ〜私より一個下なんだね。と話題がどんどん進んでいて。


君は彼女とかいるの?みたいな話題が進んでしまった時にはもう死ぬほど好きになってしまっていて。

でも自分は彼氏がいるんですか?とは怖くて聞けなくてモヤモヤしたい。


時々その先輩がスマホを見た瞬間に一気に笑顔になる時が合って全てを察したい。


その後その先輩とは目を合わせることも出来ないんだけど、そんな私は眼中に無くて。


「ごめん、もう行くね。私多分もうここに来ないから」

 

と予想通りの言葉と先輩の吸いかけのタバコを手渡されて、1人喫煙所で喉をヒリヒリと焦がされたい。
いつもの場所

いつもの時間

いつもとは違うタバコを吸って泣きそうになりたい。

 

いつもの場所に行ってもいつもいた人は居なくて

聞くところによると最近できた恋人が煙草が嫌いらしい。

貴方の忘れられない人になりたかった。