病名 恋煩い

いらなくなって捨てた傘

シンデレラになりたかった

囁かな恋だった

春の木漏れ日のように

眩しくてくすぐったい様な恋だった

 

けれど御伽話のような恋をするには

私はもう随分大人になってしまっていて。

好きという気持ちだけでは上手くは行かない

 

私はアイドルにはなれなかった

白馬の王子はいなかった

可愛い服は似合わなかった

シンデレラに夢を見せた魔法使いは幻想で

現実は冷たかった。

 

二人を巡り合わせる運命すら持っていない私には

この感情を誤魔化す術しか教えて貰えなかった。

 

全部全部憧れだけで終わってしまった。