病名 恋煩い

いらなくなって捨てた傘

午前零時

「私のどんなとこが好き?」

「大人っぽくて、余裕がある所」

 

それは褒め言葉じゃなくて、ただの呪いだ。

 

望んだら会いに来てくれますか

望んだら私の好きな物に興味を持ってくれますか

望んだらそのままの私を好きになってくれますか

 

そんな事を言って困らせたい恋だった。

 

君の理想になりたくて

会いたいって言葉も

好きだった音楽も

あれだけ依存してたお酒もタバコも

全部辞めました

 

だってじゃないと君はどっかに言ってしまう気がしたから。

 

「話がしたいから会いに来てよ」

 

その言葉がようやく出てきたのは1年後。

君にさよならを告げるため。