病名 恋煩い

いらなくなって捨てた傘

惚れ薬

「今日はどうして呼んだんですか?」

 

と聞いたはいいが実は理由は分かっている。
今度は今度こそは違う理由だったらいいな、なんて。

 

「ふふっ、聞いてくれよ後輩ちゃん。
ついについにだね完成したんだよ惚れ薬が」


考えても無駄ねやっぱり。


「はぁ…まだそんなものに頼ろうとしてるんですか」


思わずため息が零れる。


「これが失敗したら正々堂々告白するからさ。ね?あとあと一回だけだから」
「前回前々回も同じこと言ったの私覚えてますからね」

 

「…どう?」
「なんでしょうホットするような甘さですかね」


「違う!!味じゃなくて。なんか変わった感じとかある?僕を見たらドキドキするとか」


「いや特にないみたいですね」
「あ~もうっ何処が間違ってるの」


惚れてない人に飲ませなきや意味ないのに。
甘ったるくて吐きそうだわ